本記事では、有料老人ホームで生活相談員をしている女性が、実際に働き生活相談員の『大変なこと』や『辞めたい』と感じることを紹介しています。
利用者さんの家族のクレームで倒れ意識を失ったことや理事長によるグレーな行為も暴露している内容で、非常に興味深いので参考にしてみてください。
有料老人ホームで生活相談員をしている女性のプロフィール
- お住い都道府県:兵庫県
- 生活相談員歴:5年
- 有料老人ホームでの勤続年数10年
- 有料老人ホームの職員数:約150名
- 保有資格:介護福祉士・社会福祉士・介護支援専門員
- 年収:約500万円
生活相談員としての給料について
- 基本給:30万円
- 手当(処遇改善手:0円 夜勤手当:なし その他の手当:資格手当1万5千円)
- ボーナス(支給回数など):年間2回
- 昇給額:1万円
- サービス残業の有無:有
施設の利益を優先することが『大変』
生活相談員は様々な相談事を受ける仕事です。
そのため、利用者が感じる不安なことや嫌なこと、家族の愚痴などを聞きます。
また、家族からのクレームなども窓口として生活相談員が受けます。
良い出来事の相談はなく、そのほとんどが不安や、不満、悩みなどの人のマイナス面ですので、そういったことばかり聞いていると自分の精神力もマイナスに引っ張られてしまいしんどくなってしまいます。
毎日毎日そのような話を聞くことが仕事ですので、自分の精神面ともきちんと調整を図りながら話を聞くモチベーションを作っていくことが大変だと感じました。
また、生活相談員は権利擁護という面できちんと高齢者の権利を保護していかなければいけません。
しかし、施設の方針と高齢者の権利を守る立場の生活相談員はしばしば対立することがありました。
理事長の犯罪的な行為
以前、私の施設入居しているある高齢者は、非常に裕福で使い切れないぐらいのお金を保持していました。
やや認知症で、身寄りがない方です。
それに気づいた当時の理事長がその方の身元保証をする代わりに、その方に遺言書の作成を勧めたのです。
遺言書の内容としては、もし自分が亡くなった場合、残っている財産は全て施設に寄付するというものでした。
その方はそれを入居の条件とされたので、その条件を飲むしかなく入居してしまったのです。
私はそのことを入居した後に知りました。
当然、私は権利擁護の観点から理事長に意見を申し出ましたが当然反対されました、私も施設の一員です。
そのことを飲むしかできませんでした。
施設の方針と生活相談員の意見は合致しないことがしばしばあります。
その中で、自分をどのように納得させるのかは非常に難しい大変なことだと感じています。
クレームや仕事が多すぎて、生活相談員を何度も辞めようとおもった
私は生活相談員の仕事が好きでしたので、あまり辞めたいと思わなかったのですが、一度だけ本気で退職をするかどうか迷ったことがあります。
それは、日々の業務に追われすぎて体を壊してしまったことです。
生活相談員は相談を受けるだけが仕事ではありません。
送迎をしたり、介護保険請求をしたり、会議資料を作ったりなど非常に多岐に渡ります。
相談員としての専門的な仕事はもちろんですが、それと同じぐらい事務などの雑務的な仕事が多いのです。
そのため施設で働く相談員は非常に多忙なことが多々あります。
私の仕事も非常に多忙でした。
誰よりも早く出勤をして誰よりも遅くまで仕事をするということが日々続いていました。
精神的に追い込まれてしまうことも多かったように思います。
その中で、利用者からのクレームや不安や悩み事などを聞いていると本当に辛くなり、悲しく、うつのような状態になってしまったのです。
利用者の家族のクレームでストレス障害に
ある日、忙しい中ある家族に呼び出されました。
介護職の介護についてのクレームです。
家族の方は非常に怒っており、私に対してもキツイ言葉で叱責されました。
するとどんんどん視界が暗くなり、私はその場で意識を失ってしまったのです。
急性のストレス障害でした。
私はその後2か月ほど休み、仕事に復帰できましたが、自宅で何度も何度も辞めようと思いました。
しかし、元々生活相談員という仕事が好きでしたので、無理のない範囲で復帰できました。
そういった経験があったからこそ、今では多少のクレームも忙しさも慣れているので、少しぐらいの事ではへこたれなくなりました。
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